一度に全身のがんを検査できるPET検査。
しかし、すべてのがんを発見できるわけではありません。
今回はPETが得意とするがん、苦手とするがんを
ご説明いたします。
PET検査は、ブドウ糖を多量に取り込む
がん細胞の特性を利用してがんを発見する検査です。
ブドウ糖によく似た18F-FDGというお薬をつくり
体内に注射して18F-FDGがどこに集まっているかを画像化します。
がん細胞が18F-FDGを消費しているところを見つけるわけですね。
PETは様々ながんの発見に有用です。
頭頸部がん、肺がん、 乳がん、
大腸がん、 食道がん、 膵がん、
子宮体がん、卵巣がん、
悪性黒色腫、悪性リンパ腫などを得意とします。
一方で苦手とするがんもあります。
薬剤の18F-FDGは、腎臓を通り、尿として体外に排出されます。
そういった理由から、どうしても腎臓やぼうこうなど、
尿の経路になる場所やその付近は18F-FDGが集まってしまい
がんの発見が難しくなります。
また、脳もPET検査が苦手とする場所です。
脳はブドウ糖をエネルギーにしていますので
正常であっても18F-FDGが集まってしまうからです。
そのほかにも早期の胃がんや
消化管粘膜にできた小さながんなども発見が困難です。
このようにPET検査は万能ではありません。
しかし、一度に多種多様ながんをチェックできるという点では
他にない優れた検査なのです。
なお、西台クリニックではPET検査だけでなく
CT検査、MRI検査、超音波検査などを
組み合わせて全身のがんを検査します。
これでPET検査が苦手とするところもしっかりカバーできます。
PET検査についてさらに詳しく知りたい方は
こちらをクリックしてください。